お葬式

「終末期ケア」の課題

自分たちが若くて元気な時には全く理解できないのが介護の問題・終末期医療の問題です。
先ずは自分の親が75歳以上の後期高齢者の仲間入りをしたあたりから関わってくるこの問題、経験したことを交え現状をお伝えします。

医療施設が足りない?:

2025年には団塊の世代の全てが75歳以上の後期高齢者の仲間入りをし、その数は国民全体の1/6に相当する2000万人に達すると予想されています。

同時に、これは現在、年間約120万人の死亡者数が、2025年には年間160万人に達する「多死社会」の到来でもあります。

しかし、急速に進む少子高齢化社会では、急増するこの死に至る人々を受け入れてくれる医療機関を新たに政策的に準備していくことは、この団塊の世代が消滅し不要の施設を負の遺産として後の世代に残すこととなるため考えられない状況です。

2038年には「在宅死」(介護施設での死亡を含む)40%?:

厚生労働省は、病院のベット数を削減し医療費の抑制を目的とし、自宅や介護施設等、病院以外で死を迎える「在宅死」を40%に引き上げるのを国策とし、その実現に向け、医療・介護・生活支援を地域で一体的に提供する「地域包括ケアシステム」を進めています。

この「地域包括ケアシステム」は2013年8月に社会保障制度改革国民会議が「病院完結型から地域全体で治し、支援する地域完結型へ」と提言したことを受け、「住み慣れた地域で最期までその人らしく」というコンセプトのもと、在宅死の増加、そして病床数削減と医療費抑制を目的として国策として進められている制度です。

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義父の死を通して分かった現実:

現実問題として、例えば、ご両親がガンに侵され、既に末期と診断された場合、急性期医療(「病気の進行を止め、病気の回復が見込めるところまで」のサービスを提供する医療機関)を提供する病院は転院を求めてきます。

この「急性期医療」を提供する病院は、「回復が見込めない入院患者は、終末期医療専門機関へ」という事で、いくつかの医療機関の名前を挙げてくれますが、自宅へ帰ることは余命3ヶ月以内と診断された義父に対しても中々許可してくれませんでした。

結局、義父がお世話になっていた在宅看護ケアの看護師さんに、終末期訪問看護医療専門の医療機関をご紹介頂き、そこから医師に往診に来て頂くということで、急性期医療機関(要するに普通の病院)から退院許可を頂くことが出来ました。

許可をが出てから行うことは、終末期専門医療機関の担当医師+ケアマネージャー(訪問看護師+介護用品レンタル等をコーディネートしてくれます)+訪問看護師+入院中の急性期医療機関担当医師+看護師+患者&患者家族との合同ミーティングです。

終末期ケアに関し、高校の同級生が終末期訪問医療専門のクリニックで医師をしておるのですが、毎週担当の患者さんが2人くらいずつ亡くなって行く業務で割り切りが必要、とのコメントをしていましたが、看取り看護と言うのはやはり覚悟が必要です。

義父の場合、退院後、わずか1ヶ月余りで逝ってしましましたが、体験から最も大変だったのはやはり排便ケアでした。そして、落命の直接の原因は誤嚥・・・もし、「一日でも長く」と思い、その費用を賄えるのであれば、やはり終末期医療専門の医療機関に入院させることで、この「誤嚥」はある程度、回避出来ます。

結局のところ、最後はお金との相談なのかもしれませが、何れにせよ、自分が寝たきりになった場合、このどこまでの医療、そして葬儀を含めてのどのような最期を望むのか?、「地域包括ケアシステム」の時代、予め、家族に伝えておくことが家族への負担軽減という観点からも必要だと実感させられました。

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