限定承認

限定承認した不動産が値上がりしていた場合・・・相続開始から4ヶ月以内に準確定申告が必要です

「限定承認」を選択した場合、被相続人(故人)が相続人に対し資産を時価で譲渡したことになるので譲渡所得に対し「準確定申告」を行う必要が生じます。実際には不利益を伴うものではありませんが、このプロセスについて解説します。

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限定承認に伴う譲渡所得の発生:

限定承認をした場合、被相続人(故人)が相続人に対し、相続開始日にすべての資産を時価で譲渡したものとみなされるため、みなし譲渡所得が発生し、これに対し譲渡所得税が課されます。

例えば、古くから住んでいる自宅不動産などの場合、購入時点に比べ時価が上がっているケースが多いので、この自家と取得価格の差額に対し譲渡所得が発生する場合が多いようです。

譲渡所得は4ヶ月以内に準確定申告:

譲渡所得が発生した場合の税率は、

譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えている場合=「長期譲渡所得」=税率15%

譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下の場合=「長期譲渡所得」=税率30%

(別途、平成49年まで復興特別取得税2.1%)

この譲渡所得税は、被相続人(故人)の債務となり、相続税の計算上は債務控除の対象とされます。

この譲渡所得に関しては、相続の開始があったことを知った日から4ヶ月以内に被相続人(故人)名義で準確定申告を行う必要が有ります。

尚、この譲渡所得税はあくまでも被相続人(故人)の債務です。

限定承認を選択する場合、資産<債務(借金)となっている場合がほとんどなわけですから、この場合、この負債が増えるだけと理解すれば良いわけですから特段の不利益は有りません。

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負債の金額が不明のときは限定承認が最善策:

例えば、3ヶ月の熟慮期間を過ぎても負債の大きさが判明しない場合、

単純承認をしてしまった場合、結果的に「資産<負債」の場合、債務を背負い込むことになります。

相続放棄を選択した場合、結果として「資産>負債」だった場合、折角の資産を失うこととなります。

限定承認を選択した場合、

仮に「資産>負債」だった場合、譲渡取得税を収める必要が発生するかもしれませんが、

「資産<負債」だった場合、被相続人(故人)の債務が増えるだけで特段の不利益は有りません。

ではこの譲渡取得税が仮に発生していた場合、どれくらいの不利益が発生するのでしょうか?

例えば、20年間住み続けた自宅不動産が取得時点に比べ1000万円値上がりしていた場合、

長期譲渡取得税率:15%ですから1000万円✕15%=150万円の相続財産が減額されることとなります。

単純承認や相続放棄を行った場合、ひょっとすると大きな損失(借金を背負い込む、資産を失うなど)を被る可能性があります。

それに比べ、限定承認を選択した場合、「資産>負債」であった場合、譲渡取得税を「経費」として支払うだけです。

また、もし取得資産に相続税が発生する場合には譲渡所得税は相続税の債務控除の対処になります。

債務整理に当たり、もし債務の金額も大きいけれど資産もそれなりに大きい場合、単純に相続放棄を選択するのではなく、是非、限定承認という選択肢も考えてみてください。

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